インフルエンザワクチン

【効果について】

毎年11月末から12月にかけてインフルエンザの感染が増えます。

インフルエンザワクチンの予防効果発現が1~2週間かかるため、10月から11月末までには接種を終えるほうが良いです。

インフルエンザワクチンの効果は、60%程度発病を阻止し、80%程度の死亡を阻止する効果があるとされています。インフルエンザの重症化を阻止する意味でも、一般的には接種時期がずれても接種することをお勧めします。

 

【副作用について】

局所が赤くなる、腫れ、痛み、発熱、頭痛、倦怠感などかぜのような症状があります。通常2~3日で消失し特に対処する必要はありません。重大な副作用としてギランバレー症候群、脳炎、脊髄炎、肝機能異常などが報告されています。アナフィラキシー反応はどの薬剤にも起こり得ます。アナフィラキシーショックなどの重大な症状は接種後15分以内に出現するといわれているので、その程度の時間はクリニック近くに留まることをお勧めします。

 

【2回接種の効果について】

1回でも効果がありますが、免疫機能が十分でない小児の方、免疫機能が悪いといわれる方には2回接種で効果が上がるとされています。

このため、日本では12歳以下の方は2回接種可能です。

また、免疫機能が抑制されている方は2回接種可能です。医師に相談ください。

 

【高齢者の方は肺炎球菌ワクチンもおすすめ】

肺炎球菌にも種類がたくさんあり、ワクチンを接種すれば肺炎球菌の肺炎にかからないというものでありません。高齢者施設のデータでは、肺炎球菌肺炎の63.8%、肺炎全体の44.8%を抑制し、肺炎球菌肺炎の死亡率を下げると報告されています。

当院ではニューモバックス、プレベナーを採用しています。

ニューモバックスを当院で第一選択にしているのは、たくさんの種類の内69.6%の肺炎球菌に抵抗性が持てる点にあります。プレベナーは48%の肺炎球菌に効果があります。二つ接種すると80%の肺炎球菌に効果があります。

 

 

長尾クリニック 院長 長尾典尚